2015/09/25

【大阪】中崎町を歩く、くそったれな日

大阪にある、中崎町をご存知だろうか。




大阪から歩いて行けるというアクセスの良さにも関わらず、路地に入ると昔ながらの古い町並みが残っている。近年では古民家を改造したカフェ・雑貨屋・古着屋などが数多く軒を連ねており、サブカルお洒落女子達がカメラをぶら下げ徘徊するというようなお洒落な街である。


私は今この中崎町に住んでいる。

なぜなら、お洒落になりたかったから。
 
 
 

形から入るタイプの私は、大阪一お洒落な中崎町に住んでみることで、身も心もお洒落にドップリ浸かる予定だった。お洒落なカッフェーで知り合った友人達と街を散歩したり、お洒落な隣人のテキスタイル風の家に遊びに行ったり、お洒落なホームパーチーを毎晩開催するはずだった。
 
だけど住んでみるとアラララ不思議の助、何にもイベントフラグがたたないね。隣人は若干ゴミ屋敷風。ホームパーチー出席者はゼロ。しかも家の前のドブに生活排水が流れこんでいるのか、窓を開けると雨上がりの釜ヶ崎のような匂いがする。
 
くそったれ!
 
 
 
 
そんな中崎町を、住み始めて数年たった今、改めて歩いてみる。
 
 
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まず地下鉄中崎町改札を出て地上へと行き見えてくるのは、個室ビデオ屋KINTAROの面接会場の案内板である。

 
 
もう3年間定点観測しているが、ずっと面接案内看板は出っ放しである。熱意のありそうなKINTAROが上司だと考えると、面倒くさそうで皆引き返してしまうのかもしれない。
 
 
さらに歩くと見えてくるのは、天然温泉・カプセルホテルの大東洋だ。
 
 
こんな梅田から一番近しい場所に本当に温泉があるのか、一体どういう仕組みかは分からないがうたい文句は天然温泉。この大東洋、カプセルホテルとスパの利用は男性専用である。そう、堂山が近いということでハッテン場として知られている一面もある。
 
 
ちなみに、大東洋のネオンはルミナリエを連想する素晴らしいものだったのだが、
今は綺麗に改装されてしまってちょっぴり悲しくもある…
 
 

さて、大東洋の横には同経営者のバッティングセンターがある。そしてその目の前には、おそらく北区で随一の足湯があるんだけれども、利用している人は見たことがない。
 
 
なんとなく今日は足をつけてみようかなと思って立ち止まったのだけど、平日のくせに皆何してるのか人通りが多く、そのまままた、歩き出した。

 
 
 
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変なものはさて置いて、中崎町のメインストリートを歩く。
 
数歩進むと、カフェに当たる。
雑貨屋に当たる。
古着屋に当たる。
 
 
お洒落な女子達とすれ違った。
スウエットにビーサン姿の私の存在など認識していないように、キャッキャと笑いながら通り過ぎる。フワリと女の子からいい匂いがする。
ちっ、クソッタレ!

悪態をつくけど、これは完全に僻みである。
 

 


訪れる若者たち、クルクルと入れ替わる若者たち。何を見てるんだろうか。何を求めて来ているんだろうか。住んでみると、求めていたものは無かった。
なんとなく浮ついたこの町には、居場所がない感じがずっとしている。これは、私だけなんだろうか。
今まで住んできたところに、居場所があると言えば、そうでもなかったけども。



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そうして居場所を求めて通うのは、結局古くからあるお店ばかりになってくる。
 
お店の屋根の「レストラン」という雑な蛍光文字が目立つ、クイーン。オムライスがめちゃくちゃ旨い。
 
 

いや、うまいじゃない、まうい~だ。この店の貼り紙は、いつもフォントがダルンダルンに緩いので定点観測している。

こんな店も良く行く。お好み焼DONDON亭だ。

 
ここのお好み焼きはトロトロとした生地が最高に美味しいのだけど、メニューのネーミングセンスがまた最高に最高なのである。
 
 
 
 
 
 
 
 
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▲水野真紀ちゃんスペシャル!
 
 
▲ヒデキも感激!中尾彬さんおすすめ
 
ちょいとマスター、それは、ほんまかい。ほんまなのかい。
まあ本当の所は分からないが、マッキーでポップに書かれたメニューと無骨なマスターとの対比が最高に愛おしく思ったりするのである。
 
ちなみに、焼きそばを頼むと




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予想外の焼きそばが出てくる。ほんまかい、ほんまなのかい。ソバはソバでも、これって焼き蕎麦じゃん。お味は案外まうい〜からあなどれない。


行っても何を話すわけでもなく、黙々と1食を終えるだけである。
全然飾り立てしていない、お洒落とはちょっとまたベクトルが違う店。なんでかこういう所のほうが落ち着く。



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きっと昔はこういうお店がいっぱいあったんだろう。


私が中崎町に引っ越したときにはもう営業していなかった食堂がある。
 
そして、別記事にも書いたけど
 
 
食堂はまゆう。最近はずっと暖簾はかかっておらず、扉も閉じたまんま。
もう高齢だったしなあ。正直、朦朧としてたしなあ。春子さん、今どうしてるのかな。
 
住んでいる間に、眺めている間に、街は変わっていく。
 
 
 
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中崎町駅の方へ戻ってきた。
空腹感でふらふらしていたので、この中崎町で一番好きなスパゲッティ屋に入ることとする。
 
そのお店は駅近も駅近、地上に上がって4秒でスパゲッティである。



中崎町を訪れたお洒落女子達の、「パスタ食べよ~」という選択肢からは残念ながら外れてしまいそうな、マッシブな外見だ。


▲パチ屋の看板かと思うくらいの電飾。灯る所見たことない。


このお店の一番好きなところは、その店名。

倶蘇酡麗と書き、

クソッタレ と読む。

 
▲クソッタレ

▲クソッタレパスタ590円から

1000円超パスタをメニューとするお洒落カフェが、足をそろえて逃げ出したくなるようなクソッタレ値段設定。

さて、中に入る。

中は古い。赤い椅子は座るとギイギイ言うし、足元の鉄の棒は壊れてグワングワンたゆむ。クソッタレ仕様だ。


上を見上げると、おそらく開店当時からあるだろうチューリップ型の古い照明。うーんクソミソ愛しい。

 
 
さて、早速だが注文してみる。ペスカトーレ690円、こんなクソみたいな日は大盛にして790円だ。それでは、いただきます!
 
 
うめええええええ~~~~~~~
 
クソッタレ~~~~~~~~~!!!
ガツンガツンに、にんにく利かせちゃって~~~~!!
 
 
 
このクソッタレのいいところは、ごろごろとした具も最高ですが、そのニンニク使い。たっぷりの刻みニンニクが劇的に香ばしく奥深く、食べだしたら止まらない!
食べ終わった後はニンニクがお腹の中からフワフワ香ってくるのだ。
 
「あさりの白ワインスパゲティ」も好きで食べるのですが、そちらも白ワインが利きすぎている。
食べ終わった後は少し酔っぱらってフワフワしてしまうのだ。
 
 
デートも、仕事も、やめちまえ!
今日は、俺のスパゲティだけを食べろ!と言わんばかりのクソ熱い熱いスパゲテーが素晴らしい。

 ▲よろしく各位 
 
胃からフンワリ上がってくるニンニク臭を楽しみながら、お腹いっぱい、足取り軽く店を出る。



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お洒落にはなれなかったし、全然馴染めなかった中崎町。でも、案外町の中にポツポツと好きな場所が出来ていた。
まぁ、居場所ってそんなものかもしれない。


今日も自分の好きな道だけ、選んで帰ろ。