2013/12/02

さよならストリップ 〜ストリッパーゆの引退〜


ストリッパー ゆのさん のことを書きたい。
私がずっと追いかけていた、大好きな踊り子さん。


初めての出会いは岐阜のまさご座。

それまでストリップは「エロス」ストリッパーは「性的対象」でしかないと思っていた私にとって、その日のゆのの演目は衝撃的なものだった。


ゆのは美しい遊女役。ある日病に倒れ、世間から恋人から捨てられる。
路頭に迷い、痣だらけの体で、想うのは恋人。
恋人とのたった一つ繋がりであるかんざしで自分自身を慰める。
そして、一人死ぬ。

見終わったあと、感動で涙が止まらなかった。
これはただのエロスじゃない、ただの性的欲求を満たすものではない。
ストリップは一つの表現。ストリッパーは一人の表現者なんだ。



その日からずっと追いかけてきた。

ゆのはすぐに顔と名前を覚えてくれて、会いに行くといつも笑顔で話をしてくれた。
そして、観る度に変わるたくさんの演目。
ゆののストリップは物語調のものが多かった。短い持ち時間で作り出される作品は、素晴らしい世界観のものばかりだった。今まで感じたことがない気持ちになった。
物語調で無いものは、コンテンポラリーのようであったり、現代舞踏のようであったりした。
もはや芸術作品とも言えるゆののストリップは私の中で唯一無二の存在になっていた。 



ある日いつものように遊びに行って、いつものようにポラを撮っていた。
そこで私は信じられない言葉を聞いた。


「引退するんだ」


私がこんなにストリップにハマるきっかけになった人、大好きな人、
その人の踊りが観れなくなる?そんな。うそ。



急かされるように、使命感に従うように、今まで以上に追いかけた。
京都、大阪、岐阜、広島、埼玉、東京。

でも、あっという間に、最後の日はやってきた。


さよならストリップ 中編